「ただのカップ麺」が、景色という調味料で一生モノの思い出に変わる。 そんな体験を気軽に楽しめるのが、バイクに最小限の道具を積んで出かける「ラーツー」の魅力です。
「興味はあるけど、何から揃えればいいの?」「どこで調理すれば怒られない?」 今回はそんな疑問を解決するために、愛用中の厳選道具や、失敗しない場所選びのコツ、そして絶対に守るべきマナーをライダー目線で分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたも今すぐバイクに跨って、最高の外ごはんを探しに行きたくなるはずですよ。
動画でチェック!優雅なラーツー(ラーメンツーリング)Vlog
実際に筆者が「ツーリング」、「チキンラーメン」、「食後のコーヒー」を楽しむVlog動画です。お時間があればご覧ください。
ラーツー(ラーメンツーリング)とは?バイク旅を最高に楽しくする外ごはん

バイクに乗って景色の良い場所へ行き、そこでインスタントラーメンを作って食べる。それが「ラーツー」です。
一見すると「わざわざ外でカップ麺を食べるだけ?」と思うかもしれませんが、一度体験するとその魅力にどっぷりハマってしまうライダーが後を絶ちません。
「目的地がレストラン」になる贅沢

ツーリングの目的地は、なにも有名なごはん屋さんである必要はありません。 川のせせらぎが聞こえる河川敷や、遠くまで見渡せる峠の道端。お気に入りの場所を見つけてバイクを止めれば、そこがあなただけの特等席になります。
景色という最高の調味料

家で食べるのと同じはずのラーメンが、外で食べると驚くほど美味しく感じられます。 ヘルメットを脱いで感じる季節の空気、お湯が沸くまでの静かな待ち時間、そして出来立てを頬張る瞬間。五感で味わう一杯は、どんな高級料理にも負けない満足感を与えてくれます。
道具を使いこなす楽しさ

コンパクトなバーナーに火を灯し、限られた水でお湯を沸かす。こうした「不便を楽しむ」行為そのものが、バイクという趣味をより深く、アクティブなものにしてくれます。
まず揃えるべき道具「ラーツーセット」7選
ラーツーを始めるにあたって、最初に揃えておきたい基本の道具をまとめました。どれも実際に筆者が使用しているバイクへの積載を考えた、コンパクトでタフなものばかりです。
①信頼できるガスバーナー(SOTO レギュレーターストーブ)

火を操るバーナーは、ラーツーセットの心臓部です。 特におすすめなのが、カセットボンベ(CB缶)が使えるモデル。

旅先のコンビニやドラッグストアで燃料が手に入る安心感は、ライダーにとって最大のメリットです。風に強く、寒い時期でも安定した火力を発揮してくれます。
SOTOのレギュレーターストーブは折りたたむと手のひらサイズになり、コンパクト。メカニックな外観が最高にかっこいいんです。
関連記事 : 【レビュー】SOTOレギュレーターストーブは本当にオススメ?バイク・ソロキャンプで検証
②お湯を沸かさなければ始まらない。クッカー(コッヘル)or ケトル

お湯を沸かし、ラーメンを作るための鍋です。 選ぶポイントは、袋麺を使うのであれば、割らずに入れられるサイズかどうか。丸型だけでなく、袋麺の形に合わせた角型のクッカーもあります。
無骨なデザインと高い機能性を求めるならSOTOのミニマルクッカーがおすすめです。
- 厚みのあるアルミ製:1.6mmと厚手なので、熱が全体にムラなく伝わり、焦げ付きにくいのが特徴です。
- レギュレーターストーブ専用設計:今回ご紹介した「SOTO ST-310」などのバーナーが、中にスッポリと美しく収納できるように設計されています。
「もっと手軽にラーツーを楽しみたい」という方には、クッカーではなくケトル(やかん)を持っていくスタイルがおすすめです。

袋麺のように煮込む必要がないカップヌードルなら、ケトルでお湯を沸かすだけで完結します。クッカーが油で汚れないので、食後の後片付け(拭き取り)が圧倒的に楽なのも、外では大きなメリットです。

またケトルであればラーメン用のお湯を沸かしたあと、そのまま食後のコーヒー用のお湯もスマートに準備できます。
③水ボトル

ラーメン1杯分(約500ml)と、食後のコーヒー分を含めた水を運ぶ容器です。 ペットボトルでも代用できますが、ステンレス製のタフなボトルならバイクの振動で漏れる心配もなく、見た目もグッとアウトドアらしくなります。
④折りたたみ箸・カトラリー

忘れがちですが、これがないと食べられません。 割り箸でも十分ですが、ステンレスやチタン製の折りたたみ箸を一つ持っておくと、ゴミも出ず、道具を使い込む楽しさも味わえます。
⑤コンパクトテーブル(SOTO フィールドホッパー)

地面に直接バーナーを置くと不安定で、ラーメンをこぼしてしまう危険があります。 パッと開くだけで使える小さなテーブルがあれば、どんな場所でも安定した調理スペースが確保でき、食事の時間がより快適になります。

SOTOのフィールドホッパーは一瞬で開閉できる手軽さと、A4サイズの薄さで場所を取らない収納性が、バイク旅に最高の相棒になります。
⑥アウトドアチェア(OUTBEAR あぐらチェア)

「地べた」に座るのも野性的で良いですが、長時間だと腰が疲れてしまいます。 超軽量でコンパクトな「あぐらチェア」があれば、地面に近い視線でリラックスしながら、ゆったりと出来立てのラーメンを味わえます。
⑦ゴミ袋・密閉袋
スマートなライダーとして最も大切な道具です。 空き袋や使用済みの割り箸はもちろん、スープの残り汁を飲みきれない場合に備えて、ジップロックのような密閉できる袋を数枚持っておきましょう。一滴も汚さず「来た時よりも美しく」して帰るのがラーツーの鉄則です。
どこで食べる?ラーツーの場所選びと注意点

いざ道具を揃えても、「どこで調理すればいいんだろう?」と迷う方も多いはずです。基本的には「火気の使用が許可されている場所」が前提となりますが、その中でも特におすすめのスポットをご紹介します。
失敗しないおすすめスポット3選
- 河川敷(BBQ・火気可能エリア) 視界が開けていて開放感があり、バイクを横付けできる場所も多いため、ラーツーの定番です。
- 無料のデイキャンプ場 火を使うことが公認されているため、一番安心して楽しめます。 設備が整っていることも多く、初心者の方に最適です。
- 海辺の防波堤や砂浜 波の音を聴きながら食べるラーメンは格別です。 ただし、風が強いことが多いため、火を守る「風除け」の準備を忘れずに。
必ず確認!避けるべきNGスポット
どこでも自由に火を使えるわけではありません。以下のような場所は避けましょう。
- 火気厳禁の公園や緑地(多くの都市公園はNGです)
- 私有地や農道
- バイクの乗り入れが禁止されている区域
まずはGoogleマップなどで「キャンプ場」や「親水公園」と検索し、事前に「火気使用が可能か」を自治体のサイトなどで確認しておくと、現地で困ることがありません。
場所探しのコツ:湧き水を目指して走る

目的地に迷ったら、その土地の「湧き水スポット」を探してみるのがおすすめです。 名水と呼ばれる場所を目的地に設定し、そこで汲んだばかりの新鮮な水を使ってラーメンを作る。 これだけで、ツーリングのストーリー性が一気に高まります。 「自分で汲んだ水で調理する」という体験は、いつもの味を何倍も美味しく感じさせてくれますよ。
次は、周囲から「あのライダー、スマートだな」と思われるための、とても大切なマナーと安全対策についてお話しします。
これだけは守りたい!ラーツーのマナーと安全対策

外で火を使い、食事を楽しむラーツーでは、家の中とは違う配慮が必要です。トラブルを避けて、ずっとお気に入りの場所で楽しみ続けるために、以下の3点は必ず押さえておきましょう。
スープの残り汁はどうする?環境を守る「飲み切り」の鉄則
一番の悩みどころが、余ったスープの処理です。「少しだけなら地面に…」というのは絶対にNGです。
- 基本はすべて飲み切る 塩分や油分を含んだスープは、自然環境に大きな負荷を与えます。最後の一滴まで美味しくいただくのが、ラーツーの基本です。
- 飲みきれない時の工夫 どうしても飲みきれない場合は、キッチンペーパーを数枚入れたジップロックなどの密閉袋に吸わせるか、持ち帰り用のボトルを用意して自宅で処理しましょう。
地面を焦がさない「耐火シート」の重要性
ガスバーナーの熱は、想像以上に地面へ伝わります。
- 芝生や土を熱から守る 一見大丈夫そうに見えても、バーナーの真下の芝生が枯れてしまったり、土の中の微生物にダメージを与えたりすることがあります。バーナーの下には必ず耐火シート(スパッタシート)を敷く習慣をつけましょう。
強風時の火の取り扱いと撤収のタイミング
外での火気使用は、常に風との戦いです。
- 風除け(ウインドスクリーン)を併用する 風が強いと火力が安定せず、お湯が沸くのに時間がかかるだけでなく、思わぬ方向に火が流れて危険です。
- 無理をせず中止する勇気 立っていられないほどの強風時や、火の粉が飛びそうな環境では、無理に調理せず諦めるのも大人のライダーの嗜みです。
さらに楽しむための「+α」のアイデア

基本のセットだけでも十分に楽しいラーツーですが、ほんの少し工夫するだけで、その時間はもっと贅沢なものになります。
トッピングで豪華に!コンビニで買えるおすすめ食材
カップ麺や袋麺をそのまま食べるのもいいですが、ツーリング途中のコンビニでトッピングを買い足すのもおすすめです。
- 半熟煮たまごやチャーシュー パッと乗せるだけで、見た目も味も一気に本格的な「お店のラーメン」に近づきます。
- カット野菜やメンマ 栄養バランスも良くなりますし、シャキシャキした食感が加わって最後まで飽きずに楽しめます。
食後のコーヒー。ラーツー×コーヒーツーリングのセット運用

ラーメンを食べ終わった後の、静かなひととき。コーヒーも淹れれば完璧なフルコースです。
- 最高のデザートタイム ラーメンの塩気のあとに、挽きたての豆で淹れた苦いコーヒーを飲む。これこそが外ごはんのフルコースです。
- 余韻を楽しむ時間 すぐに片付けて走り出すのもいいですが、コーヒーを飲みながら愛車や景色を眺める時間は、贅沢です。
もちろん、ラーメン作りに使用したギアがそのまま活用できます。
コーヒーを淹れるために必要なおすすめの道具は別の記事でご紹介しています👇️
»関連記事 : コーヒーツーリングを楽しむために必要な7つ道具を徹底解説!
ラーツーはアウトドア入門に最適!

いかがでしたでしょうか。 バイクと最小限の道具、そしてお気に入りのラーメンがあれば、どこでも最高のランチスポットになります。
ラーツーは、キャンプほど準備が大変ではなく、でも外で調理する楽しさを存分に味わえる、まさにライダーにとって最高のアウトドア入門です。
次の休日は、ぜひサイドバッグにクッカーとバーナーを忍ばせて、あなただけの「最高の一杯」を探しに出かけてみてください。


