バイクで走り出した先、お気に入りの景色の中で淹れる一杯。 家で飲むコーヒーも美味しいけれど、川のせせらぎや鳥の声を聴きながら外で味わうコーヒーは、何にも代えがたい贅沢な時間です。
「コーヒーツーリングに興味はあるけど、何から揃えればいい?」 「どこで淹れるのが正解? 注意点はある?」そんな疑問を持つ方に向けて、この記事ではコーヒーツーリングの始め方を徹底解説します。
愛用している厳選道具6選の紹介はもちろん、おすすめの場所選びや、初心者が気をつけるべきマナーまで、実体験をもとにまとめました。
まずは、私が実際に山や川へ出かけた際のVlog映像をぜひご覧ください。空気感や道具の使い勝手がよりリアルに伝わるはずです。
これを読めば、あなたも今すぐバイクに道具を積み込んで、最高の一杯を探しに行きたくなるはず。アウトドアの第一歩として、コーヒーツーリングの世界へ踏み出してみませんか?
コーヒーツーリングの魅力とは?

バイクに乗ること、そしてコーヒーを淹れること。この2つが組み合わさった「コーヒーツーリング」には、一度味わうと抜け出せない魅力が詰まっています。
「目的地がカフェ」になる贅沢

ツーリングの目的地をカフェにするのも楽しいですが、自分の手で淹れるとなれば、「景色の良い場所すべて」があなただけの特等席になります。 川のせせらぎが聞こえる河川敷、海風が心地よい海岸線、あるいは木漏れ日が差し込む峠道。その日の気分で、世界に一つだけのオープンカフェをオープンできるのが最大の魅力です。
五感で味わう至福の一杯
不思議なもので、同じ豆を使っても外で飲むコーヒーは格段に美味しく感じます。
- ヘルメットを脱いだ瞬間に感じる季節の匂い
- バーナーの「シュゴー」という心地よい燃焼音
- 豆を挽く時に広がる芳醇な香り
- 澄んだ空気の中で感じるカップの温かさ
家の中では気づかなかった音や風を感じながら、ゆっくりと豆を挽く。その「手間を楽しむ時間」こそが、忙しい日常を忘れさせてくれる最高のデトックスになります。
最小限の道具で味わう達成感

大きなテントや豪華な料理がなくても、最低限の道具さえあれば始められるのもコーヒーツーリングの良いところ。 「自分の好きな道具をパニアケースやバックパックに詰め込み、お気に入りの場所で、お気に入りの一杯を淹れる。」 このシンプルで完結した遊びは、バイクという趣味をさらに濃いものにしてくれます。
コーヒーツーリングはどこでする?おすすめの場所選び
いざ道具を揃えても、「どこで淹れればいいんだろう?」と迷う方も多いはず。基本的には「火気の使用が許可されている場所」が前提となりますが、その中でも特におすすめのスポットをご紹介します。
定番のスポット3選

- 河川敷(BBQ・火気可能エリア) 視界が開けていて開放感があり、バイクを横付けできる場所も多いため、コーヒーツーリングの定番です。
- 無料のデイキャンプ場 火を使うことが公認されているため、一番安心して楽しめます。設備が整っていることも多く、初心者の方に最適です。
- 海辺の防波堤や砂浜 波の音を聴きながらのコーヒーは格別です。ただし、風が強いことが多いため、風除け(ウインドスクリーン)の準備を忘れずに。
場所探しのコツ:湧き水を目指して走る
目的地に迷ったら、その土地の「湧き水スポット」を探してみるのがおすすめです。

名水と呼ばれる場所を目的地に設定し、そこで汲んだばかりの新鮮な水を使ってコーヒーを淹れる。これだけで、ツーリングのストーリー性が一気に高まります。 「自分で汲んだ水で淹れる」という体験は、不思議といつもの豆を何倍も美味しく感じさせてくれます。
ここはNG!避けるべき場所
どこでも自由に火を使えるわけではありません。以下のような場所は避けましょう。
- 火気厳禁の公園や緑地(多くの都市公園はNGです)
- 私有地や農道
- バイクの乗り入れが禁止されている区域
まずはGoogleマップなどで「キャンプ場」や「親水公園」と検索し、事前に「火気使用が可能か」を自治体のサイトなどで確認しておくと、現地で困ることがありません。
これだけでOK!アウトドアでコーヒーを淹れる7つ道具
コーヒーを淹れるのに必要なものは最低でも7点。普段、わたしが使用しているこだわりのアイテムをご紹介します。
①ガスバーナー(SOTO レギュレーターストーブ)

コーヒーツーリングにおいて、火を操るバーナーは主役級の道具。私が愛用しているのはSOTOのレギュレーターストーブです。
このバーナーを選ぶ最大の理由は、「旅先での圧倒的な安心感」にあります。
- どこでも手に入る安心: アウトドア専用のガス缶(OD缶)は、大きなキャンプ用品店へ行かないと手に入りません。しかし、このモデルが使う「CB缶(カセットボンベ)」なら、街のコンビニやドラッグストアで24時間手に入ります。旅先での燃料切れを恐れる必要がない、この自由こそがライダーにとって最大の利点です。
- 家計に優しいランニングコスト: 専用缶に比べて圧倒的に安価なので、日常的に「ちょっとそこまでコーヒーを飲みに」と走り出すハードルをぐっと下げてくれます。
- 過酷な環境でも安定した火力: 「外で淹れる」場合、気温が低いと火力が落ちがちですが、マイクロレギュレーターを搭載したこのモデルなら、寒い朝の森の中でも力強い火力を維持してくれます。

無骨でメカニカルな脚を広げ、点火した瞬間の「シュゴー」という頼もしい燃焼音。 これがあるだけで、ただの道端が自分だけの特別なキッチンに変わる。そんな「どこでも生きていける道具を手にした高揚感」を味わえる一品です。
②コーヒーミル(ポーレックス コーヒーミル2 ミニ)

「わざわざ外で豆を挽く」という手間こそが、コーヒーツーリング最大のハイライトです。
ここで妥協せずに選びたいのが、日本製の銘品「ポーレックス」。 正直なところ、安価なミルは他にたくさんあります。それでも私がこれをおすすめするのは、圧倒的な「挽き心地」の良さがあるからです。
- 五感を刺激する音と感触: 精度の高いセラミック刃が豆を噛む「カリカリ……」という手応え。それが手に伝わり、静かな森の中に響く瞬間は、まさに至福です。安いミルにありがちな「引っかかり」や「空回り」がなく、スムーズにリズム良く挽けるストレスフリーな設計は、流石の一言。
- バイク乗りのためのタフな設計: ステンレス製のボディは非常に頑丈で、振動の多いバイク移動でも安心です。さらに、ハンドルを外して本体に固定できるベルトが付いているため、パッキング時にバラバラになりません。この「ミニマムでタフ」な仕様は、まさにライダーのためにあるようなものです。

一度手にすれば、次のツーリングが待ち遠しくてたまらなくなる。そんな「育てる楽しみ」のある一生モノの道具です。
③ケトル(コールマン パッカウェイケトル)

お湯を沸かす道具にもこだわりたいところ。このケトルは、その可愛らしいフォルムが一番の魅力です。 0.6Lというサイズ感は、1人分のコーヒーはもちろん、カップラーメン1杯分にもちょうどいい。

実用的でコストパフォーマンスに優れていることも長く愛されている理由です。キャンプ場で使い込んで、少しずつ煤けたり傷がついたりするほど、バイクの旅に馴染む相棒になっていきます。
④水ボトル

「水」を運ぶ容器も欠かせません。
こだわらなければコンビニで買ったミネラルウォーターのペットボトルでも十分事足ります。軽くて、飲み終われば捨てられる手軽さは大きな魅力です。
それでも私が専用のステンレスボトルを使い続けているのは、ペットボトルでは味わえない安心感と心地よさがあるからです。
- ステンレス製のタフなボトルなら、どんなにラフに扱っても水が漏れる心配がありません。
- 使い込むほどに表面に傷がついていくのも、自分の旅の歴史が刻まれているようで、愛着がどんどん深まっていきます。
- どんなシーンにも馴染むデザイン。無機質なステンレスボトルのほうが景色にしっくり馴染みます。
筆者が使用している水筒その1👇️ 世界で初めて個人向けのステンレスボトルを開発したクリーンカンティーン製の水筒。
筆者が使用している水筒その2 👇️ キャンプでも使える焚き火対応の水筒。コスパ良し。

⑤ドリッパー&フィルター(MUNIEQ テトラドリップ)

私が愛用しているMUNIEQ(ミュニーク)のテトラドリップは、驚くほど薄く畳めるのが最大の魅力。ステンレスの無機質な機能美は、バイクの旅に本当によく馴染みます。

ただし、3枚の板を組み合わせる構造上、「組み立てが少し面倒」と感じることも。
「もっと手軽に準備したい」という方には、ユニフレームのコーヒーバネットもおすすめです。 こちらはバネのようにパッと広げるだけで一瞬でセットが完了します。テトラドリップほどの薄さはありませんが、設営の速さと安定感は抜群。
⑥コーヒー豆の保管容器

コーヒー豆をどう持ち運ぶかも、こだわると面白いポイントです。 おすすめは、ユニフレームのキャニスターのような、シンプルでタフな専用容器。パッキングのしやすさや、バイクの振動に耐える堅牢性は大きな魅力です。
ただ、最初から高価な道具を揃える必要はありません。私は以前、サプリメントの空き容器を再利用していましたが、1杯分がちょうど収まるサイズ感で、遮光性もあって意外と優秀でした。

こうした自分なりの工夫も、道具選びの楽しさの一つですね。
⑦お気に入りのマグカップ

最後は、淹れたてのコーヒーを受け止めるマグカップです。 アウトドアなら、保温性に優れ、直火もOKなホーロー製がおすすめ。
頑丈で軽いので、ラフに扱えるのが魅力です。私はこのブログのロゴを入れた特注品を使っていますが、ぜひ皆さんも、使い込むほどに愛着が湧く自分だけの一品を見つけてみてください。
あると便利!コーヒーツーリングを快適さにするアイテム
道具を最小限に絞るのもバイク旅の醍醐味ですが、少しだけ荷物を増やすことで、外での時間が驚くほど快適になります。ここでは「絶対必須というわけではないけど、あったら絶対に手放せなくなる」アイテムをご紹介します。
コンパクトテーブル(SOTO フィールドホッパー)

コーヒーツーリングをより快適にしてくれるのが、コンパクトなテーブルです。
これがあるだけで、単なる道端が、立派な自分専用のカフェテラスに早変わりします。筆者が愛用しているSOTOの「フィールドホッパー」の魅力は
- 最大の特徴は、パッと開くだけで4本の脚が飛び出す「一瞬」の設営です。逆に片付けも半分に閉じるだけ。出し入れが苦になりません。
- 地面が安定してない場所では、バーナーやコップを直に置くと不安定で危険です。テーブルがあれば安定した土台を確保でき、コーヒーをこぼす心配がありません。砂や泥が道具につかないので、撤収時の掃除も楽になります。
- A4サイズのミニマム設計。 畳めばA4ハーフサイズほどの薄い板状になるため、荷物を増やしたくないライダーにとって、これほど頼もしい味方はありません。

これ一つあるだけで、コーヒーを淹れる所作がぐっとスマートになり、贅沢なひとときをより心地よく過ごせるようになります。筆者は無骨なブラックカラーをチョイス。
コンパクトチェア

地面に座る「地べたスタイル」もミニマムで良いものですが、長時間だとどうしても腰が痛くなりがち。そこでおすすめなのが、このあぐらチェアです。
- 地面に近い「地べた」の心地よさをそのままに この椅子は座面が非常に低く、名前の通り「あぐら」をかくような姿勢でゆったり座れます。地面に近い視線で景色を楽しめるので、コーヒーを淹れる所作もスムーズ。自然との一体感を感じながら、圧倒的に楽な姿勢をキープできます。
- 驚くほどの軽さとコンパクトさ 重さはわずか850g。500mlのペットボトル2本分よりも軽いです。畳むと非常にコンパクトになるので、バイクの積載スペースを圧迫しません。
「シートを敷くだけでは物足りない、でも荷物は重くしたくない」というライダーにとって、まさに理想的な落とし所と言えるアイテムです。
おまけ:コーヒーに合うお菓子(ロータス ビスコフ)

至福の一杯が淹れ上がったら、ぜひ一緒に楽しんでほしいのが「ロータス ビスコフ」です。
世界中のカフェで愛されているこのビスケットは、個包装でコーヒーツーリングとの相性も抜群なんです。
失敗しないためのコーヒーツーリングの注意点とマナー

外で火を扱うコーヒーツーリングでは、家の中とは違う配慮が必要です。トラブルを避けてスマートに楽しむために、以下の3点は必ず押さえておきましょう。
1. 火の取り扱いと地面の保護
ガスバーナーを使用する際、特に注意したいのが地面へのダメージです。 キャンプ場や公園の芝生、あるいは乾いた落ち葉の上で直接火を使うと、地面を焦がしたり火災の原因になったりします。
- 耐火シート(スパッタシート)を敷く: 熱から地面を守るために、バーナーの下に敷く習慣をつけましょう。
- 強風時の対策: 風が強いと火力が安定しないだけでなく、火が流れて危険です。風除け(ウインドスクリーン)を使い、安定した平らな場所で調理しましょう。
2. ゴミは「思い出」と一緒に全部持ち帰る
「コーヒーのカスくらいなら…」と地面に捨ててしまうのはNGです。自然に還るまでには時間がかかりますし、何より後から来た人が気持ちよく過ごせません。
- 使用済みフィルターの処理: 水気を切って、ジップロックなどの密閉袋に入れるのがおすすめです。匂いや漏れを防げます。
- 排水に注意: 余ったコーヒーやカップのゆすぎ液をそのまま川や地面に流さないよう、飲み切るか、持ち帰る用のボトルを用意しましょう。
3. 天候と時間の確認
バイク移動が伴うため、天候の急変は天敵です。
- 山の天気は変わりやすい: 目的地が山間部の場合、予報が晴れでも雨具の準備は必須です。
- 早めの撤収: 外でコーヒーに夢中になると、気づけば周囲が暗くなっていることも。暗い中でのパッキングや走行は事故のリスクが高まるため、余裕を持って片付けを始めましょう。
コーヒーツーリングはアウトドア入門に最適!

外でのコーヒーはアウトドア初心者でも簡単にできます。
むしろアウトドアでのキャンプなどをこれから始めたい人には、基本的な調理ツールを揃えるのに最適な入門編かと思います。
外で飲む特別な一杯を、ぜひ楽しんでください。