「モンキー125をカスタムしたい。でも、どこから手をつければいいのかわからない…」
マフラー?足回り?外装? パーツは無限にあるのに、“完成形のイメージ”が見えないと迷い続けてしまいます。
そんなときに一番参考になるのが、カスタムメーカーが本気で作った“フルカスタムのデモ車両”です。 プロが明確なコンセプトを持って一台を仕上げているから、
- カスタムの方向性
- パーツの組み合わせ
- 全体のバランス
が一目でわかります。 この記事では、国内トップクラスのメーカーが仕上げたモンキー125の完成形を4台紹介。 ネオクラシック、レトロオマージュ、レーシー、ストリート。
それぞれの思想を比べながら読むことで、 「自分はどのスタイルに惹かれるのか」がはっきり見えてきます。 カスタムに迷っているなら、まずは“プロの答え”を見てみましょう。
① Gクラフト「ツーリングエディション」― 走れるネオクラシックの完成形

カスタムパーツメーカーの雄・Gクラフトが、JB05型モンキー125をベースに仕上げたデモ車両が「ツーリングエディション」です。コンセプトはひとことで言えば「大人の旅バイク」。見た目の美しさだけを追いかけるのではなく、実際に遠くまで走れることを大前提にパーツが選ばれているのが最大の特徴です。
スタイルの核心:タイ限定タンクがもたらすオーラ

この車両を語るうえで外せないのが、タイのカブハウスで販売された限定モデルのタンクとサイドカバーです。70年代のモンキーを彷彿とさせるグラフィックが、現代のJB05型に乗ることで絶妙なネオクラシック感を生み出しています。「純正でもなく、よくあるカスタムでもない」という唯一無二の存在感が、この車両の第一印象を決定づけています。
走りのこだわり:足回りをここまで変えるか

スタイルだけでなく、走行性能の強化も徹底されています。リアサスペンションはGクラフト×YSSのコラボ品(330mm)、フロントフォークもYSSのアップグレードキットで内部からリフレッシュ。さらにスイングアームもGクラフト製のスタビ付きミドルタイプに換装し、前後の足回りが総入れ替えされています。
ブレーキは、Gクラフト×SUNSTARのコラボによるΦ250大径ディスクキット(ABS対応)を装着。純正の220mmから250mmへの大径化で、峠道の連続ブレーキングにも余裕で対応できます。
さらにYSSのステアリングダンパー、フレーム剛性を高めるダウンチューブキットと、走りに関わるすべての要素に手が加えられています。搭載パーツは実に18点以上。総額は約50万円以上にのぼりますが、それに見合う完成度です。

細部のこだわりも見逃せません。鋲打ちのSCシート、ビレット削り出しのライトステーやリアマスターキャップ、クランクケースカバーガードなど、エンジン周りから足元まで「メカニカルな美しさ」が統一されています。
「ネオクラシックスタイルで、しっかりツーリングも楽しみたい」という方にとって、理想形のひとつと言えるでしょう。各パーツの詳細・価格・取り付けポイントはこちらの記事で詳しく解説しています。
»カスタム詳細レポート記事:【徹底解説】モンキー125 Gクラフトカスタムデモ車 | 大人のツーリング仕様
② Gクラフト「4Lモンキーオマージュ」― 1975年の名車が現代に蘇る

2025年10月、ジャパンモビリティショーのホンダブースで突如として姿を現し、来場者の度肝を抜いた一台。1975年の名車「Z50J(通称4Lモンキー)」をオマージュした、Gクラフト製パーツをふんだんに盛り込んだスペシャルカスタムです。
「パラキートイエロー」が支配する圧倒的な存在感

まず目を引くのが、1975年のZ50Jのカラー「パラキートイエロー」をイメージした鮮烈なイエローのタンクとサイドカバー。「Z125」のステッカーに使われた昭和感のあるフォントも相まって、50年前のモンキーを知っている世代には刺さりまくり、知らない世代にも「なんかカッコいい」と感じさせる不思議な魅力があります。
市販パーツだけで再現できる、というのが凄い

この車両の特筆すべき点は、カラーリング以外はすべて市販パーツで再現可能という事実です。ショーカーにありがちな「夢だけ見せてくれる非現実的な車両」とは一線を画します。
Gクラフト製の12インチワイドホイール(丸穴タイプ)、GクラフトXYSSのハイグレードリアサスペンション、アルミ削り出しのスイングアーム。足回りはツーリングエディションと共通するコンセプトで強化されています。エンジン周りにはビレットのクランクケースカバーガード、スプロケットガード、タペットカバーが並び、メカニカルな統一感を演出。ミラーはデイトナ「ハイサイダー モンタナ」クロームで、レトロモダンな高級感を加えています。
ツーリング実用性を高めるサドルバッグはあえて純正品を採用。「カスタムしすぎず、使えるバイクであること」へのこだわりが見えます。
レトロカスタムの方向性を探している方、「懐かしいのに新しい」というスタイルに惹かれる方は必見の一台です。
»カスタム詳細レポート記事: 【モンキー125】Gクラフトの70年代風カスタムモデル徹底解剖!
③ OVERレーシング ― スポーツ走行を極限まで突き詰めたレーシーカスタム

東京モーターサイクルショー2022で披露され、「渋すぎる」と話題を呼んだのがOVERレーシングのフルカスタムモンキー125。日本屈指のレーシングマシンコンストラクターとして知られるOVERが、モンキー125に全力を注いだ結果がこれです。
コンセプトは「走行性能の純粋な追求」

Gクラフトのカスタムがネオクラシックやレトロを意識しているのに対し、OVERレーシングのアプローチはより直球です。「スポーツ走行をどこまで楽しめるか」という一点に絞って、パーツが選ばれています。
マフラーはアルミサイレンサー&ステンレスエキパイの組み合わせによる「SESMIC-mini フルエキゾーストマフラー」。溶接ではなくリベット止めを採用した整備性の高さもOVERらしいこだわりです。ハンドルはアルミ削り出しのセパレートタイプで、前傾姿勢を生み出すスポーティな乗車ポジションを実現。4ポジション対応のバックステップと組み合わさることで、コーナリングの自由度が大幅に上がります。
リアショックには、ショックアブソーバーの最高峰ブランド「NITRON(ナイトロン)」とのコラボモデルを投入。カシマコート特有のブロンズカラーが視覚的にも圧倒的な存在感を放ちます。スイングアームはアルミ削り出しのOVER製スタビ付きで、リア周りの剛性を徹底強化。

外装のアルミ削り出しサイドカバーには「OVER RACING」のロゴが刻まれ、メカニカルな統一感を演出。エンジンスライダーや前後キャリパーサポートまで、細部まで専用品が奢られています。
「モンキー125でスポーツ走行を本気で楽しみたい」「パーツひとつひとつの品質にこだわりたい」という方に、OVERレーシングのアプローチは刺さるはずです。
»カスタム詳細レポート記事: 【超渋い!】OVER RACING モンキー125 フルカスタム車両と厳選パーツを紹介
④ ヨシムラ ― レース直系の「大人ストリートカスタム」

東京モーターサイクルショー2022のヨシムラブースで展示され、大きな話題を呼んだコンセプトモデルです。「めちゃくちゃカッコよかった」という声が多数あがったこの車両、実際に目にした人はわかるはずです。ヨシムラらしいツートンカラーで統一された、レーシーかつスタイリッシュな仕上がりです。
コンセプトは「ストリートに落とし込んだレース美学」

ヨシムラといえばレースの世界で磨き上げてきた技術と美学。そのエッセンスをモンキー125というコンパクトな車体に凝縮したのがこの一台です。OVERレーシングがより走行性能に振り切っているのに対し、ヨシムラのアプローチは「ストリートでも絵になる、大人のレーシースタイル」に軸が置かれています。
マフラーは直管マフラー風の「ストレートサイクロン」。マットな質感にヨシムラロゴのレリーフが刻まれた、見た目だけで唸らされるパーツです(なお、こちらはショー時点では参考出品)。メーターバイザーはヨシムラオリジナルで、マットレッド+ガンメタ塗装が落ち着いた大人カスタムの雰囲気を演出しています。

ステップはX-TREAD(エックストレッド)バックステップKITで2ポジション対応。リアサスペンションにはOHLINS(オーリンズ)を投入しており、走行性能へのこだわりも本物です。シートはワンオフのタックロールシートで赤いパイピングがアクセントに。フェンダーレスキットにはナンバープレート裏にモンキーのイラストが現れるというヨシムラらしい遊び心も仕込まれています。
クランクケースカバーはブラックアルマイト加工のアルミ削り出し・ヨシムラロゴ入り。ホイールには赤いリムステッカーが貼られ、車体全体の赤×黒のカラーテーマが完成しています。「統一感のある大人のカスタム」を目指すなら、ヨシムラのアプローチは最高の参考になります。
»カスタム詳細レポート記事: ヨシムラ・モンキー125 フルカスタム徹底解説!ストリート感溢れるパーツ集
4台を比べてわかること|カスタムの方向性は「コンセプト」で決まる

4台を並べてみると、それぞれのメーカーのカラーが鮮明に浮かび上がります。
| 車両 | スタイル | 重視ポイント | こんな人向け |
| Gクラフト ツーリングED | ネオクラシック | 走行性能+実用性 | ツーリング派・大人カスタム志向 |
| Gクラフト 4Lオマージュ | レトロモダン | スタイル+再現性 | レトロ好き・個性重視派 |
| OVERレーシング | スポーティ・レーシー | 走行性能・操作性 | スポーツ走行派・品質こだわり派 |
| ヨシムラ | 大人ストリート | 統一感・レース美学 | スタイル重視・ブランド好き派 |
共通しているのは、「足回りへの投資を惜しまない」という点です。どの車両も、サスペンションにオーリンズ・YSS・ナイトロンといった一流ブランドのパーツを投入し、モンキー125が本来持つポテンシャルを引き出そうとしています。カスタムの順序に迷ったら、まず足回りから手を入れるのがプロの流儀と言えそうです。
また、外装(シート・フェンダー・サイドカバー)の変更がスタイルの方向性を一気に決定づけていることもよくわかります。大きな予算をかけなくても、外装パーツの選び方で「自分らしい一台」に近づくことは十分可能です。
まとめ:どのカスタムが「刺さった」かで、次のアクションが変わる
3台のフルカスタム事例を見てきましたが、「どれかひとつ気になった車両」があれば、それがあなたのカスタムの方向性のヒントです。
各車両の詳細記事では、搭載されているパーツの品番・特徴・価格帯・おすすめの取り付け順まで丁寧に解説しています。「これ、自分のモンキーでもできるのかな?」と思ったら、ぜひそちらも読んでみてください。
モンキー125のカスタムは、小排気量ながら奥が深い。プロの仕事を参考にしながら、あなただけの一台を作り上げていきましょう。



