自分のスイングは、自分では見えません。頭の中のイメージと実際の動きがずれていることに気づけるのが、スイングを動画で撮る一番の価値です。
ただ、いざ撮ろうとすると「カメラをどこに置けばいいのか」「どのくらいの高さがいいのか」で迷います。しかもスイングは一瞬なので、普通に撮っただけではインパクトの瞬間がぶれて見えません。この記事では、スイング撮影とラウンド撮影のそれぞれについて、機材の選び方と置き方、設定を整理します。
結論:正面と後方を1台で撮りたいなら360°カメラ
ゴルフのスイングは、正面(フェースオン)と飛球線の後方(ダウンザライン)の2方向から見るのが基本です。ところが普通のカメラは1台で1方向しか撮れないので、2方向を見たければ2回スイングするか、カメラを2台用意することになります。
360°カメラは全方向を同時に記録するので、1回のスイングを1台で撮るだけで、あとから正面も後方も好きな角度で切り出せます。「カメラをどこに置くか」を撮影前に決めなくてよくなるのが、ゴルフとの相性がいちばんいい点です。
一方で、スロー再生でインパクトを細かく見たいなら、フレームレートの高い通常のアクションカメラのほうが有利です。目的によって向き不向きが分かれるので、以下で順に見ていきます。
ゴルフのスイング撮影が難しい理由

- 見たい方向が2つある:正面と飛球線後方では、チェックできる項目が違います。1方向だけでは判断しきれません
- 置き位置と高さで見え方が変わる:同じスイングでも、カメラの高さが違うだけで前傾角やクラブの軌道が違って見えます
- 動きが速い:スイングは1秒前後で終わります。通常のフレームレートではインパクト前後のコマ数が足りません
- 自分で操作できない:構えてからカメラを触れないので、録画しっぱなしにするか、離れた場所から操作できる必要があります
ゴルフの撮影方法は3種類
① スマホ+スタンドで撮る
いちばん手軽な方法です。スイング解析アプリと組み合わせやすいのも利点です。ただし1方向ずつしか撮れないので、正面と後方の両方を見たいなら置き直して2回スイングすることになります。
② アクションカメラを1方向に固定する
フレームレートの高いアクションカメラを三脚に固定する方法です。スロー再生の滑らかさではこの方法がいちばん有利で、インパクト前後をコマ送りに近い形で確認できます。こちらも1台では1方向のみです。
③ 360°カメラで全方向を記録する
カメラを1台置いて、あとから見たい方向を選ぶ方法です。撮影時に構図を決めないという考え方で、置き位置の失敗がなくなります。正面・後方だけでなく、真上や斜めからの視点も同じ1回のスイングから作れます。
デメリットは、切り出した映像の解像度が元の360°映像より下がることと、編集の手間がかかることです。
スイング撮影のカメラ位置と高さの目安

| アングル | 置く場所 | 高さの目安 | 見えること |
|---|---|---|---|
| 正面(フェースオン) | 体の正面、ボールと正対する位置 | 腰から胸のあたり | 体の左右の動き、頭の位置、体重移動 |
| 飛球線後方(ダウンザライン) | ターゲットラインの延長線上、後ろ | 手元と同じくらい | クラブの軌道、前傾角、スイングプレーン |
どちらもスイング全体が画角から切れない距離まで下がるのが前提です。近すぎるとフィニッシュで頭やクラブが画面から出てしまいます。
高さは撮るたびに変えないほうが比較しやすくなります。前回と違う高さで撮ると、フォームが変わったのかカメラ位置が変わったのか判断できなくなるためです。360°カメラを使う場合は、この高さ合わせの悩みがそのままなくなります。置いた1台から複数の視点を作れるので、比較したい視点を後から揃えられます。
スイングをきれいに撮る設定
フレームレート
スイングは1秒前後で終わる動作なので、30fpsではインパクト前後のコマ数が足りません。100fps以上で撮ると、スロー再生したときにクラブの動きを追えるようになります。より細かく見たいなら、1080pで240fpsまで対応する機種もあります。
シャッタースピード
フレームレートを上げても、シャッタースピードが遅いとクラブヘッドがぶれて写ります。明るい屋外なら十分速いシャッターを切れますが、屋内の練習場やシミュレーターは想像より暗いので、シャッタースピードを上げるとノイズが増えやすくなります。屋内で撮る機会が多いなら、センサーサイズに余裕のある機種が有利です。
録画の開始と停止
構えてからカメラを触れないので、録りっぱなしにして後から切り出すのが現実的です。スマホアプリや音声操作で開始・停止できる機種なら、打席を離れずに操作できます。
ゴルフ撮影におすすめのカメラ

機種ごとの全体的な比較はInsta360の全機種を用途別に比較した記事にまとめています。ここではゴルフという条件に絞って整理します。
Insta360 X6|正面と後方を1台でまかないたいなら
1/1.1インチ相当のセンサーを2つ搭載した360°カメラです。360°モードで8K50fps、4Kなら100fpsまで対応します。1回のスイングから正面・後方の両方を切り出せて、なおかつスロー再生に必要なフレームレートも確保できるのがゴルフ向きの理由です。
- 360°モードで4K100fpsに対応。切り出した映像でもスローが使える
- センサーが大きく、屋内の練習場でも条件が厳しくなりにくい
- カメラの置き位置・高さを撮影前に決めなくてよい
- 切り出しの編集作業が必要になる
- 価格は今回紹介する中でいちばん高い
価格:118,000円/360°8K50fps・4K100fps/センサー1/1.1インチ相当×2/約196g
Insta360 X5|360°で撮りたいが価格を抑えたいなら
1つ前の世代のフラッグシップです。360°モードは8K30fpsまでですが、4Kなら120fpsに対応しているので、スイングをスローで見る用途では不足しません。センサーは1/1.28インチ×2でX6よりわずかに小さくなります。
- 360°モードの4Kで120fpsに対応
- X6より3万円以上安く、360°カメラを試しやすい
- 360°の8Kは30fpsまで
- センサーはX6よりひとまわり小さい
価格:84,800円/360°8K30fps・4K120fps/センサー1/1.28インチ×2
Insta360 Ace Pro 2|スロー再生をいちばん細かく見たいなら
360°ではない通常のアクションカメラです。1080pで240fpsまで対応するので、インパクト前後をもっとも細かく分解して見られます。4Kでも120fpsが使えます。
ただし1台では1方向しか撮れません。正面と後方の両方が見たい場合は、置き直して2回スイングすることになります。それでもスロー再生の細かさを優先するなら、この選択は理にかなっています。
- 1080p240fps・4K120fpsのスローモーションに対応
- 切り出しの編集が不要で、撮ったままの映像を見られる
- 今回紹介する中では価格が抑えめ
- 1台で撮れるのは1方向だけ
- カメラの置き位置と高さを毎回自分で決める必要がある
価格:61,000円/8K30fps・4K60fps/スロー 4K120fps・1080p240fps/センサー1/1.3インチ
目的別の選び方
- 正面と後方を1回のスイングで両方見たい → X6(屋内が多いならこちら)またはX5
- インパクトの瞬間をできるだけ細かく見たい → Ace Pro 2
- ラウンド動画も撮りたい → 360°カメラ(同行者や景色もまとめて残せる)
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| モデル | 限定特典 | 通常価格 | 特典リンク |
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一緒に用意しておきたいもの
スイング撮影では、カメラを固定する台がないと始まりません。地面に近い低い位置から安定して置けるミニ三脚があると、練習場でも扱いやすくなります。
ラウンド中に手持ちで撮るなら、360°カメラ用の自撮り棒があると、棒が映像から消えてドローンで撮ったような画になります。
ラウンド中の撮影で気をつけたいこと

- ゴルフ場ごとにルールが違う:撮影そのものを制限しているコースもあります。事前に確認してください
- スロープレーにしない:カメラの設置や画角の確認に時間をかけると後続組に影響します。設置は素早く、迷うなら録りっぱなしにする
- 同伴者に断る:360°カメラは周囲が全部写ります。撮ることを先に伝えておくとトラブルになりません
- 他組の映り込み:SNSに投稿する前に、知らない人が写っていないか確認してください
- 打球に当てない:カメラを前方に置くときは、自分と同伴者の打球線から外してください
よくある質問
Q. スマホではだめですか?
A. スイングを記録するだけならスマホでも撮れます。1方向ずつでよく、解析アプリを使いたいならスマホのほうが手軽です。正面と後方を1回で撮りたい場合や、スロー再生を細かく見たい場合に、専用のカメラが効いてきます。
Q. 360°カメラで撮った映像は画質が落ちませんか?
A. 全体を記録した映像から一部を切り出すため、切り出し後の解像度は元の360°映像より下がります。そのぶん、撮影時に構図を決めなくてよいという利点があります。
Q. 屋内の練習場でも撮れますか?
A. 撮れますが、屋内は屋外より暗くなります。シャッタースピードを上げるとノイズが増えやすいので、屋内で撮る機会が多いならセンサーの大きい機種が有利です。
Q. 何fpsで撮ればいいですか?
A. スイングをスローで確認するなら100fps以上が目安です。インパクト前後をさらに細かく見たい場合は、1080p240fpsに対応する機種を選ぶ方法もあります。
Q. 他のスポーツでも使えますか?
A. 使えます。競技全体を1台で記録する考え方は他の競技にも共通するので、スポーツ撮影におすすめのカメラの記事で競技別に整理しています。
まとめ
- スイングは正面と飛球線後方の2方向で見るのが基本
- 1回のスイングで両方見たいなら360°カメラ。置き位置と高さの悩みがなくなる
- インパクトを細かく分解したいならフレームレートの高いアクションカメラ
- 屋内の練習場が中心なら、センサーの大きい機種を選ぶと条件が厳しくなりにくい
他の競技での撮り方はスポーツ撮影におすすめのカメラ|サッカー・バスケ・バレーを撮る方法、機種そのものの比較はInsta360はどれを買うべき?全機種を用途別に徹底比較にまとめています。









